職業訓練を活用してプログラミング学習!卒業生が語るIT業界で働いてみて見えてきた問題点

そんな考えを持つ方の参考になるような経験をされたのは、IT未経験からエンジニアに転職された村田直樹さんです!
村田さんがヒートウェーブITアカデミーの職業訓練『Androidアプリ開発科』を受講をした経緯やそこに至るまでの職歴のこと、現在のお仕事や今後の目標についてお聞きしました。未経験からIT業界に挑戦したいという人は、ぜひ参考にしてください。

村田 直樹
40歳(2025年3月時点)。
前職ではハイヤー会社に勤務。業務の効率化のために自作のプログラムを活用していた先輩の姿を見てプログラミングに興味を持ち、ヒートウェーブITアカデミー『Androidアプリ開発科』を受講。
入校当初はキーボードを人差し指で打つレベルで、授業のスピードについていくのに苦労。しかし、半年間のたゆまぬ努力を続けた結果、制作発表会では14社からオファーを獲得。
現在は製造メーカーでフルスタックエンジニアとして活躍中!
受講したコース | Androidアプリ開発科 |
受講までの主な職歴 | ・証券会社 ・デイトレーダー ・ハイヤー会社 |
入社した会社 | 株式会社ビジネス・インフォメーション・テクノロジー |
プログラミングに興味を持ったきっかけ
ーーー前職は何をされていましたか?
村田:前職はハイヤー会社で働いていました。
実はちょっと変なきっかけで入ったのですが、自分の意思とは関係なく、強制的に入らざるを得なかったんです。
最初は正直、働きたくない気持ちでいっぱいでした。
でも、しばらくドライバーをやった後に内勤に移り、そこで出会った先輩がプログラミングをできる人でして。
それが、ITの道に進むきっかけになりました。
前職の頃は、ITの知識はまったくなかったですね。
本当にゼロの状態で、ファイルの保存すら分からなかったレベルです。
それこそ、ダウンロードしたファイルを「その場で開く」か「保存する」かの選択肢が出ても、
その意味がわからなかったくらいでした。(笑)
ーーープログラミングに興味を持つきっかけについてもう少しお聞きしても良いですか?
村田:タクシーやハイヤー業界のシステムはすごく古く、お金もないので手作業が多かったんです。
でも、その先輩がVBAを使って業務を効率化するプログラムを作っていて、「こんなことができるのか!」と衝撃を受けました。
それがきっかけで、自分もプログラミングを学びたいと思うようになりました。
そのことを伝えると、その先輩から「辞めて職業訓練校に行け」と言われ、
ヒートウェーブITアカデミーの『Androidアプリ開発科』に進むことになりました。
ーーーハイヤー会社に勤める以前のことをお聞きしても良いですか?
村田:もともとは新卒で証券会社に入り、茅場町の本店に配属されました。
当時、1番売上が良い店舗の店長代理の下についたのですが、自分は営業ではなくトレーディングをやりたいと伝えたんです。
すると「それをやるには10〜20年かかる」と言われまして。
でも、自分はすでに資産を持っていたので「それなら自分でやります」と言ったら、
「そんな学生が金を持っているわけがない、信用できない」と言われてしまって…。
その瞬間、「この人の器はその程度なんだな」と思い、すぐに辞めてデイトレーダーになりました。
その後、知り合いから「運転代行の会社をやるから手伝わないか」と声をかけられました。
起業にはもともと興味があったので、その立ち上げに関わりたいと思い参加したのですが、
準備期間の1年の間にその方が癌を患ってしまったんです。
そして、その知り合いから「出資元のハイヤー会社に俺が治るまでいてくれ」と頼まれ、
ハイヤー会社に入ることになったというのが経緯です。
『Androidアプリ開発科』を受講しての感想
ーーー職業訓練『Androidアプリ開発科』を受けてみて、どうでしたか?
村田:自分の時は、全員IT経験者で自分だけ未経験。授業スピードがめちゃくちゃ速いんですよ。
1ヶ月くらいでJavaの基礎を終わらせて、そのあとAndroid開発の勉強。
さらに残り3ヶ月は卒業制作に当てる、みたいな超スパルタスケジュール。そりゃキツいですよね。
ついていけなくて、もう必死でした。
「まずこのコードを書いてください→動かしますよ」みたいな流れなんですけど、1人だけ書けないんですよ、遅すぎて。
だって、最初は人差し指でポチポチ打ってましたからね(笑)。
でも諦めるわけにはいかなくて、新宿までの通学中はずっと動画で勉強。
授業が終わったら、クラスで一番優秀な子を捕まえて、「家まで送るから」って車に乗せて、
毎日ファミレスで飯を奢りながら質問攻め。
土日は土日で、前の会社の先輩に「酒おごるんで!」って頼み込んで、朝から晩まで勉強。
これを6ヶ月間、徹底的にやりました。
結果、先生に言われましたよ。「一番出来が悪かったやつが、一番成績良くなった」って(笑)。
コースの最後は、企業の採用担当者さんの前で卒業制作を発表して、
企業側が気になる受講生にオファーを出すんですけど、自分はオファー14社でナンバーワンでしたね。
現在の仕事内容とITの世界に飛び込んでみての感想
ーーー今のお仕事の業務内容を教えてください。
村田:今は、製造メーカーでフルスタックエンジニアをやってます。
有名企業の基幹システムを触っていて、お客さんから「こういうことをやりたいんだけど」と依頼を受けたら、
例えば「こういう帳票を出すシステムを作ってほしい」みたいなざっくりした要望が来るんですよ。
そしたら、「じゃあ考えますわ」って設計して、「こんな感じでどうでしょう?」って提案して、
1から開発して作る、みたいな流れですね。
作ったあとは運用もやってます。
エラーが出たら自分で調査して修正。大抵は「お客さんのデータが悪いんですよ」ってオチなんですけど(笑)、
そういう対応もします。
あとはサーバー管理もやってて、うちのシステムは自前でサーバーを建ててるんで、その管理も担当してます。
だから、フロントもバックエンドも、サーバーも全部1人でやる。
めちゃくちゃ幅広いですよ。だからこそ、やり放題で楽しいですね。
ーーー最初の仕事はどんな感じで、それがどう今の仕事につながりましたか?
村田:最初はIT業界のことを全然知らなかったんですよ。
だから、営業の人に「短いスパンでいろんな仕事を紹介してほしい」ってお願いしました。
「1ヶ月とか2ヶ月でいいから、いろんな業種を見たい」って。
自分でいろいろ経験して、そこからやりたいことを決めたかったんです。
実は最初からやりたい分野はなんとなくあって、株とかゲームに関係するプログラムに興味があったんですよね。
まあ、ゲーム開発は厳しいんですけど(笑)、そういう方向性で仕事を探してました。
ーーー何か資格は持っていますか?
村田:宅建やFPとかですかね。そっち系は結構。
IT系だとjavaシルバー(Oracle Certified Java Programmer, Silver SE)は持っていて、
今はちょうどゴールド(Oracle Certified Java Programmer, Gold SE)を取ろうとしてます。
ーーー実際にIT業界で働かれてみて、感じたことなどはありますか?
村田:上から言われたことをそのままやるだけで、自分で考えられる人が少ないんですよね。
「これちょっとおかしくない?」とか「ここはこうした方がいいんじゃない?」って考えて、
上の人の指示が間違ってたら上手に指摘する。
困ってる人がいたら助けるとか、そういうことをやるだけで、めちゃくちゃ重宝されるんですよ。
あと、基本ですけど挨拶も大事にしてますね。
例えば、うちの会社だと4階が自分の部署なんですけど、出勤したらまず3階の全員に挨拶してから自分のフロアに行く。
帰りも同じように挨拶してから帰る。
普通ならすぐ近くのドアから入るんですけど、自分はあえて遠回りして、
経理とか人事とか関係ない部署にも挨拶して回るんです。
そうすると、僕を雇った部長の鼻が高いじゃないですか。「え?あの人誰?」みたいに噂になる。
それで「あいつ、いいよね」って評価されますね。
普段の行いが良いと、ちょっとしたトラブルがあっても強く責められない。
逆に、もし普段から態度が悪くて「挨拶もしない、何も喋らない」みたいなタイプだったら、
何かあった時にすぐ「こいついらない」って切られちゃいますね。。
今後の目標&訓練受講生へのメッセージ
ーーー今後の目標は何でしょうか?
村田:もともとこの業界に入ったのは、自分ひとりの力で、
自分が作りたいプログラムやアプリを全部作れるようになりたかったからなんですよ。
で、それはもう達成したと思ってます。時間をかけて調べれば、何でも作れる。
だから、今は正直、目標がなくなっちゃった状態ですね。
「次に何をやるか?」っていうのが、まだ見つかっていなく、今ちょうど探してるところです。
ーーー職業訓練の受講生へのメッセージ。これからITに進みたいと思ってる方に対して。
村田:せっかくそういう機会を与えられてるんだから、全力で活かした方がいいですよ。
私の場合、「お金もらいながら勉強できる」って、もうめちゃくちゃ恵まれた環境でした。
経験者の人なら、授業を聞きながら「これはスルーでいいな」とか、取捨選択できるんですけど、
未経験だと何が重要かもわからないじゃないですか。
だからもう、「全部マスターする!」って気持ちで受けてましたね。
知恵熱、ガチで出ました。ほんとに。
だから、どうせやるなら、予習・復習をちょっとやるとかじゃなくて、
「この期間は絶対に全部覚えてマスターする!」くらいの勢いで取り組んでほしいですね。
そうじゃないと、多分何も変わらないと思います。
受け身のまま、ただ授業に参加して聞いてるだけだと、結局何も身につかない。
どうせなら、本気でやった方がいいですよ!